わたしのひとり会

短歌、俳句、川柳、落語、読書、雑記

2016年に読んだ本に星を付ける

2016年に読んだ本を挙げます。2016年に発売されたとか、話題になったとか、関係ありません。単に私が読んだだけです。

 

★(絶対に読んでほしい)

死んでいない者 滝口悠生

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米田万里

人生、成り行き 談志一代記 吉田潮

 

 夢中になってすごく好きになった本は他にもたくさんありますが、「他の人に布教したい且つ印象に残った本」という意味でこの三冊を選びました。

「死んでいない者」は、とても文章が好みだった本です。ストーリーやキャラクターで惹かれる本はたくさんありますが、この本で「文章で読ませる」良さを再認識しました。もちろん筋書きや世界観もよかったです。よくあるかっこよくておもしろ文体に飽き飽きしている人に薦めたいです。奇抜ではないけれど、不思議と心に残る語りでした。

「嘘つきアーニャ」はずいぶん昔に話題になった本ですが、2016年に初めて読みました。ソ連で子供時代を過ごした日本人子弟、という実体験がなければ絶対に書けない内容です。珍しい体験談だから読み物として面白いのも確かですが、それ以上に、語り口の面白さや登場人物たちの生々しさが印象に残ります。さまざまなバックグラウンドを持つ個人を丁寧に描写することで、東欧やソ連の歴史に光を当てています。米田万里、ほかにも読みたくなりました。

「談志一代記」は、単に私が談志大好きだから選んだものです(笑)。談志の良さを私が理解できているかは分かりませんが、落語と人となりが一致していて、実力のある太々しさ。忘れがたい人です。この本を読んでほしい、というよりも談志を知ってほしいという気持ちから選んでいます。

 

★☆(読んでほしい)

ライク・ア・ローリングストーン 今井聖

トヨトミの野望 梶山三郎

ビビビ・ビ・バップ 奥泉光

虐殺機関 伊藤計劃

ハーモニー 伊藤計劃

消滅世界 村田沙耶香

流 東山彰良

「国語」の近代史 安田敏朗

コインロッカー・ベイビーズ 村上龍

アルスラーン戦記 田中芳樹

 

ライク・ア・ローリングストーン」はあまり有名ではないかもしれませんが、かなりおすすめしたいです。俳句と格闘する青年の青春を描いたものです。「地味な青春だな…」と思われるかもしれませんが、雰囲気としては、森美登美彦の描く大学生やつかこうへい作品の登場人物あたりを足して割ったような感じです。闘争の時代に青春を過ごした俳句青年のストーリー、予想以上に楽しかったです。

伊藤計劃村田沙耶香などのディストピア系の小説も大好きです。私が紹介するまでもなく面白い!その他によかったのが「トヨトミの野望」。現役の経済記者がトヨタ自動車をモデルに内部事情を暴きまくった小説です。「これってどこまで本当なんだろう」と思いながら読むと楽しいです。

 

★☆(読んでよかった)

きみを嫌いな奴はクズだよ 木下龍也

天皇と葬儀 井上亮

羊と鋼の森 宮下奈都

乳房 伊集院静

ビッグの終焉 ニコ・メル

白痴(上) ドストエフスキー

白痴(下) ドストエフスキー

寝相 滝口悠生

マチネの終わりに 平野啓一郎

異類婚姻譚 本谷有希子

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 本谷有希子

 

 とても評判になっていたので読んでみた「羊と鋼の森」。この作者では「スコーレNo.4」という小説のほうが好きだったので、ふつうの評価にしました。それと2016年は初めて本谷有希子を読みました。とても迷ったのですが、ふつうの評価に。とくに「腑抜けども」は、胸やけするようなギトギトな文章が好きではなかったのですが、それがストーリーにマッチしているので、星4つにするか悩みました…。強烈な印象を残していったのは確かです。

 

★☆(読まなくてもよかった)

姉の結婚 群ようこ

校閲ガール 宮木あや子

 

 「姉の結婚」は女にまつわる短編集なのですが、あまり私には合わなかったようです。メスとか女とか、そういったことをテーマにした小説は苦手なのかもしれません…。

ドラマでも話題になった「校閲ガール」。私の本職は校閲なのですが、この仕事独特の良さ・悪さがあまり出てこないうえに、ストーリーが面白くなかったです。「こんな仕事もあるんだ~」程度の感想しか持てないような気がします。ドラマは全話見ましたが、それは石原さとみが可愛かったから…。(この記事に誤字脱字があっても笑わないでね!仕事じゃないから…!汗)

 

 

★☆(読まなきゃよかった)

 さすがに無し。